指値と同じ値段が付いているのに売れて(買えて)いないのはなぜ?
株式取引に関するご質問
Q指値と同じ値段が付いているのに売れて(買えて)いないのはなぜ?
A
殆どの場合、指値がその日の高値(安値)となっているケースです。
新聞などで公表されている値動きには、その値段で売買が成立した株数までは報告されていません。例え、最低株数の1株でもその値段で売買が成立しているのであれば、安値(高値)はその値段が記されます。
例えば売り指値10,000円で注文し、安値が10,000円となっているのであれば
10,000円で売り注文をされていた株数 > 10,000円で売買成立した株数 の場合、ご質問のようなケースが発生します。
以下は取引時間中(ザラ場)のA銘柄(単元株数:100株)の仮定状況です。
[ ○ ]は100株を表します。
売り注文 | 値段 | 買い注文 | 備考 |
---|---|---|---|
○○○○○○○ | 10,030円 | ||
○○○○○○ | 10,020円 | ||
○○○○ | 10,010円 | ||
10,000円 | ○○ | ← 現在値段 | |
9,990円 | ○○○○ | ||
9,980円 | ○○○○○ | ||
9,970円 | ○○○○○○○ |
指値は時間優先
上の状況で●の方から10,000円の売り指値注文が100株出されると、10,000円の買い指値注文が100株、対当します。
次に●の方から200株出されると、10,000円の買い指値注文が100株対当することになりますが、●の方の売り注文は100株成立、100株売れ残りとなります。残った100株の売り注文には次の10,000円の売り指値注文の中で最優先権があります。
売り注文 | 値段 | 買い注文 | 備考 |
---|---|---|---|
○○○○○○○ | 10,030円 | ||
○○○○○○ | 10,020円 | ||
○○○○ | 10,010円 | ||
●●● | 10,000円 | ●● | ●と●が100株ずつ売買成立 |
9,990円 | ○○○○ | ||
9,980円 | ○○○○○ | ||
9,970円 | ○○○○○○○ |
このまま取引終了となった場合は100株は売れ残りのままです。
●の後に入ってくる10,000円の売り指値注文も取引成立しません。
売り注文 | 値段 | 買い注文 | 備考 |
---|---|---|---|
○○○○○○○ | 10,030円 | ||
○○○○○○ | 10,020円 | ||
○○○○ | 10,010円 | ||
● | 10,000円 | ●が100株売れ残り | |
9,990円 | ○○○○ | ||
9,980円 | ○○○○○ | ||
9,970円 | ○○○○○○○ |
気配表示は以下のようになります。(単位:1,000株)
売り気配 | 値段 | 買い気配 | 備考 |
---|---|---|---|
0.700 | 10,030円 | ||
0.600 | 10,020円 | ||
0.400 | 10,010円 | ||
0.100 | 10,000円 | ← 売れ残り100株 | |
9,990円 | 0.400 | ||
9,980円 | 0.500 | ||
9,970円 | 0.700 |